自動車産業界のトレンドが目まぐるしく変貌する昨今、私たちは、未来予測が簡単ではない時代の只中にあると言えます。ただひとつ言えることがあるとすれば、自動車そのものの概念が、大きく、確実に変わっていくだろうということです。クリーンエネルギーの台頭、次世代エンジンや非エンジンへの移行、自動運転時代への革新。当然、自動車のパーツを扱う企業としては、先を見据えた上で時代の流れをキャッチするための判断が不可欠になるでしょう。
当社は、バックアラーム、イグニッションパーツ、スイッチ類という３本の柱を中心に、自動車・建設機械用パーツの開発・製造・販売に心血を注いでまいりました。ストロングポイントを挙げるとすれば、独立系のメーカーとして、クライアントのみなさまからのニーズに対して常にフレキシブルに対応できること。特に、自社製品を展開するバックアラーム、イグニッションといったパーツについては、長年にわたって培った技術力と高い生産性を背景に、幅広いご要望にお応えして参りました。
技術力は、次世代に飛躍するための支えになります。これまでの立ち位置を保ちつつ、新たなニーズにチャレンジしていくためにも、なくてはならないものです。また、秋田工場および中国工場における生産性の向上は、今後ますます広がりを見せるであろうグローバルな製造・販売展開を勢いづけるうえで、非常に重要なファクターになると同時に、地域貢献といった面においても大きなメリットを生み出すことになると思います。この技術力と生産性という「財産」を活かして、新しいヴィジョンを描く。そして、これまで以上に自動車社会に貢献する。それが私どもに課せられた使命だと、強く認識しております。
山口電機工業は70年以上にわたり、技術力を磨き、綿密なコミュニケーションをもってお客様と信頼関係を築くことで、自社のアイデンティティを強固なものにしてきたと自負しております。「お客様の多様なニーズに応えつつ、良質の製品を生み出すメーカーであり続けたい」というスピリットは、若い世代にも確実に受け継がれています。社員の自由な発想と、職人的なこだわり、コツコツとトライし続ける根気は、新たな時代を切り拓く武器になってくれるはずです。その武器を携え、技術立国日本のメーカーであることの意味と強みを改めて確認しつつ、一致団結して業務に挑み続ける所存です。
これからの山口電機工業に、さらなるご期待をいただけますと幸いです。
